4 すもう
「おじいさん!おじいさんちょっと来て!」
「あぁ?今、すもう見っだんだ。」
「ゆみちゃん、木さ 逆さづり なったんだず!おじいさん!」
「ちぇっと待でろ。今 いいどごだ。」
「おじいさん、来てずー!」
「のこった!ほれ、のこった のこった!」
「おじいさんずー!」
木の所に戻っても、ゆみちゃんはまだ 逆さまのままで苦しそうだ。
「ゆみちゃん、待ってでな!」
泣きたい気持ちになって、再びおじいさんのところへ走る。
と、向こうから歩いてくる おじいさんが見えた。
「あっ!おじーさーん!・・・(はっ)・・・」
おじいさんの顔は、怒っていた。腰には ラジオが ひもで結ばれ、
そこから 千秋楽の解説の声が 高々と聞こえている。
「なんだ、ともこ。」
・・・おじいさんの声も、怒っていた。
そして振り向けば、ゆみちゃんは、自力で降りていた・・・。
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